6/21に株式会社ストライクが東証マザーズ市場に上場。主に中小企業を対象にM&Aの仲介を行っている会社です。

 団塊の世代の引退もあり、中小企業では後継者がおらず会社をたたむか売却を迫られるケースが増加しており、中小企業のM&Aも件数が増加しています。M&Aというと、上場企業の派手なM&Aのイメージが強いのですが、どっこい中小企業でもM&Aは活発に行われています。

 そんな中小企業のM&A仲介を手掛けるストライク、予想株価(想定価格)2,940円、予想PER20.6倍でIPOを予定。予想PER約20倍と若干高い感もある株価ですが、利益率の高さ、同業他社のPERの高さからは初値の上昇が期待できる可能性を有しています。

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ストライクの事業内容

 ストライクの事業内容は非常に分り易いです。主に中小企業を対象としたM&Aの仲介会社。お金の流れとしては、M&Aを行う、譲渡先(会社を売る側)と買収側(会社を買う側)の双方より成功報酬を貰う形となっています。

 実は以前は(今も?)M&Aの際は、会社を買う側から手付金+成功報酬を貰うケースが多かったのですが、最近は”会社を買う側”と”会社を売る側”の両方から成功報酬を貰うケースも増えているようです。

 M&Aと言うと、上場大企業の派手なM&Aのイメージがありますが、中小企業でもここ最近M&Aを行うケースが増加しています。団塊の世代の引退で、中小企業も後継者がおらず、会社をたたむor会社を売却するか、判断を迫られる会社も増えており、ストライクの対象とする中小企業のM&Aは現代の日本に非常にマッチしたビジネスと言えます。

類似上場会社

 すでにストライクと同様の中小企業を対象にM&Aの仲介を行っている会社は2社上場しています。

・日本M&Aセンター(2127)予想PER約49倍
・M&Aキャピタルパートナーズ(6080)予想PER約37倍

 中小企業のM&Aといえば業界の先駆け的な存在なのが、日本M&Aセンター、2006年に上場しています。16/3期売上高147億円、経常利益71億円。売上の約半分が経常利益という恐ろしい会社ですが、コンサル会社と同様、手数料が大きい割に人さえいれば出来てしまうビジネスなので、利益率は非常に高いビジネスとなります。

 PERで言えば両社ともに高い予想PERを誇っています。後述しますが、ストライクの想定価格が予想PER20.6倍なので、ストライクの想定株価、同業他社比で言うと、抑え目の価格設定となっています。
 

業績推移

13/8期 売上高823百万円、経常利益311百万円、当期純利益181百万円
14/8期 売上高590百万円、経常利益94百万円、当期純利益81百万円
15/8期 売上高1,423百万円、経常利益547百万円、当期純利益329百万円
16/2中間期 売上高1,075百万円、経常利益501百万円、当期純利益326百万円
18/8期予想 売上高1,861百万円、経常利益614百万円、当期純利益398百万円

 前述の通り、人さえいれば設備投資もお金も無く出来てしまうビジネスなので、M&A仲介は非常に利益率の高い利益率となります。同社の経常利益率も非常に高く、16/2中間期は経常利益の利益率約50%となっています。

 16/2中間期は既に経常利益が前期の通期並の数字と鳴っており、16/8期は通期で帯前期比増収増益は間違いなさそうです。

 しかし利益の増え方を見ると、これぞまさにIPO企業、という感じがします。

16.5.26ストライク-IPO
※ストライクの業績等の詳細は「目論見書」を参照

株主状況

荒井邦彦(社長)30.76%
K&Company(社長の資産管理会社)30.27%
鈴木伸雄(副社長)5.04%
石塚辰八4.88%
三井住友信託銀行4.88%
大同生命保険4.51%

※大半の株主が180日のロックアップ締結済み

 社長及び社長の資産管理会社が約60%の株を保有しています。VCは株を保有していませんが、銀行・生命保険会社・信用金庫が多数株主として存在しています。

 M&A仲介には、案件を引っ張ってくる能力が必要ですが、M&A仲介会社はその部分を金融機関に頼るケースが多いのですが、株主の状況からすると、同社のM&A案件のソースは金融機関経由が多いようです。特に中小企業がお客さんとなる信用金庫は、自身でM&Aのノウハウを蓄積するリソースも限られており、M&AについてはM&A仲介会社に任せるケースが多いのですが、ストライクはその受け皿となっているようです。(尚、ストライクはインターネット上での案件情報提供にも積極的です)

想定価格(株価)及び調達金額

・上場予定日 2016年6月21日
・想定価格 2,940円
・予想PER 20.6倍(想定価格2,940円÷予想PER142.1円)
・調達予定金額 272百万円
・時価総額 2,060百万円(想定株価1,010円×2,040,000株)

 予想PERは20.6倍。若干高めの感もありますが、同業他社で言えば、日本M&Aセンターの予想PER約49倍、M&Aキャピタルパートナーズ予想PER約37倍と比べれば割安な水準。

 初値が同業他社並みの予想PERでつくと、想定株価の1.5倍以上になる可能性も有しています。

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上場主幹事及び幹事団

SMBC日興証券(主幹事)
SBI証券
・岡三証券
・丸三証券
・極東証券
・エース証券

 主幹事のSMBC日興証券及び、SBI証券の名前があるため、ストライクはIPO投資に取り組みやすい銘柄と考えられます。

 同業他社比で言うと、SMBC日興証券は随分シブイ株価を付けたなぁ、という気がしますが、昨年は公募割れがSMBC日興証券は一番多かったので、それに懲りたのでしょうか?

ストライクのIPO考察

 中小企業向けのM&A仲介を手掛けるストライク。同業他社が既に上場している中、想定価格が抑えられた形でのIPOとなっているので、初値が跳ねる期待感があります。

 業績も順調に拡大しており、業態的に業績修正のリスクも少ないと考えられるため、IPO投資として積極的に取り組んでもよい銘柄ではないかな、と思います。ただし、他の通常銘柄からすると予想PER20倍というのは、それでも若干高めである、という認識はお忘れなく。

 果たしてストライクのIPO初値はどうなるのか?注目です。

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