2016年の日本市場はいきなり株価下落でスタートしました。IPOの株価を決める際、当然上場株の株価の影響を受けるIPO銘柄。2016年第1四半期は23社のIPOと、IPOの社数は堅調でしたが、株価についてはパッしない会社も多く、最終的に6社が公募割れに。

 IPO市場のみならず株式市場全体が荒波の飲まれた2016年最初の四半期ですが、IPO市場にフォーカスして分析してみます。

 見えてきたのは、市場環境が悪くても勝てるIPO投資、という姿。ただしどの証券会社が主幹事か?、という点は十分に注意する必要がありました。

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2016年第1四半期のIPOは23社

 2016年第1四半期のIPOは23社。

 株式市場は下落の大波に大きな影響を受けましたが、IPO銘柄数自体はそれ程影響を受けなかったようです。基本的に一度IPOのタイミングを逃すと、次のタイミングで本当にIPOできるかどうか分からくなってしまうので、IPO準備企業は市場環境がよほど悪くない限り、株価よりIPOの実現を優先しますが、まさにそれが証明された2016年第1四半期のIPO社数となっています。

最も騰落率が高かったのは”はてな”の278%

 2016年第1四半期のIPOで最も騰落率(公募価格に対する初値倍率)が高かったのは”はてな”(3930)の278%。

 さすがネット業界では有名なはてな。はてなが今更IPO?、という向きもありましたが、フタを開けてみればお見事なIPOでした。やはり一般的には知られなくとも、ネット界隈で有名な企業のIPOは値が飛びますね。

6社は公募割れ

 一方、株式市場の不振を受けた結果か公募割れが6社も発生しています。

 ただし6社の公募割れ銘柄の中、3社はみずほ証券の主幹事銘柄。みずほ証券の値付けがもう少しうまかったら、公募割れ6社、という事態は避けられていたと考えられます。2016年第1四半期の公募割れ銘柄については下記で分析しています。

2016年第1四半期の証券会社別主幹事数と騰落率

 2016年第1四半期のIPOについて証券会社別に主幹事数と騰落率を下記にまとめてみました。

・野村証券 5社(1%,88%,13%,▲8%,0%)
・大和証券 5社(50%,6%,48%,3%,67%)
・みずほ証券 5社(▲17%,103%,▲15%,166%,▲8%)
SBI証券 3社(▲8%,48%,59%)
SMBC日興証券 2社(278%,▲2%)
・東海東京証券 2社(151%,6%)
・いちよし証券 1社(60%)

※データは「2016年のIPO銘柄一覧表」より抜粋

 昨年主幹事数を一気に8→21社と伸ばしたSMBC日興証券ですが、2016年第1四半期は2社とさすがに息切れ?ただし2社のうち1社は”はてな”なので、量を質でカバーしています。

 野村証券、大和証券、みずほ証券の主幹事数が5社と並びましたが、みずほ証券は5社中3社が公募割れ。その点、野村証券は1社が公募割れしていますが、野村証券・大和証券ともにさすが大手証券会社が実力を発揮した、という状態となっています。

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主幹事証券会社から見た2016年第1四半期IPOの考察

 上場株はサッパリの2016年第1四半期でしたが、IPO市場は公募割れが6社出ても、仮に全株買えていれば十分儲かっています。IPO投資は上場株の不振にも強かった。

 ただし通常の個人投資家がIPO株を全部手に入れることは不可能のため、何かしらフィルターをかけて応募する方も多いと思います。ただし、根拠なり自信がなければ下手に裁量入れるより、全株応募したほうがよいと思います。

 主幹事別に2016年第1四半期のIPOを振り返ってみると、みずほ証券の不振が目立ちます。5社のIPOがあって、3社が公募割れというのは、正直証券会社としてはやってしまってます。結果論ですが、みずほ証券の主幹事銘柄はスルーが正解だった、ということに。まぁ、みずほ証券の主幹事銘柄を5銘柄全部当たっていれば、十分儲かってはいますが。

 また”はてな”が大成功を収めたSMBC日興証券ですが、もう1社の主幹事銘柄は公募割れ。敗率という観点では、みずほ証券を笑っていられる状態ではありません。昨年、主幹事24銘柄中3銘柄で公募割れして敗率12.5%だったSMBC日興証券、公募の株価については2016年も銘柄毎に慎重に検討する必要があります。

 公募割れを避ける=損を避ける、という観点では、大和証券・東海東京証券・いちよし証券の主幹事銘柄は何も考えずに申し込みでOKだった、ということに。東海東京証券・いちよし証券の主幹事銘柄は公募割れしにくい、という傾向がありますが、2016年第1四半期もその傾向が継続しています。

 やはり準大手証券会社が主幹事のIPO銘柄は、数は少ないながらも要注目です。

 あと大和証券が公募割れを1社も出さずに奮闘しています。この傾向が第2四半期以降も続くかどうか、注目に値します。

まとめ

 主幹事証券毎にIPO銘柄を分析する人もそんなにいないだろう、ということで上記をまとめてみました。

 IPO投資は下手に裁量を入れるよりは全株申し込んだほうがよいのですが、そうは言ってもなるべくハズレクジ=公募割れ銘柄、は引きたくないもの。主幹事証券だけで間引いてしまうと、IPOに応募する機会が少なくなってしまいますが、この証券会社の時は注意が必要、といったようにアラームを鳴らすことができます。

 今後も四半期毎に主幹事証券会社毎に傾向を追いかけて行こうと思います。

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